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2009年02月 アーカイブ

2009年02月06日

山猫の世界

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しばらくご無沙汰をしている間に、「山猫」に取り組んでいました。
その理由は、リストランテ カシーナ カナミッラでコンサートをすることにしたのです。
昔からの友人で、日本のギター界を牽引してきた小原聖子さんのご協力です。実は以前幾度も聖子さんのコンサートのお手伝いをしたことがあります。もちろん楽器など演奏できないので、朗読で。(昔はちょっとだけプロ集団にいたことがあります)
今回は、リストランテで開くコンサートなので、食にかかわるものにしたい。その料理も食べたい。ということで演目はシチリアを舞台にしたランペドゥーサ作「山猫」を選びました。日本ではヴィスコンティの映画の方が有名ですが。
まず台本作りにかかります。昨年すばらしい日本語訳がでたのですが、やはり料理の部分は訳すのが難しいらしく、わかりにくい。そこですぐにイタリア語版を調達。ふむふむ、なるほど・・・と色々な資料からレシピを訳して、やっと昨日シェフに渡したところです。
物語に出てくる一番印象的な料理はティンバッロ。シチリアのティンバッロは、薄く切った揚げナスを型に敷き詰めて、ソースで和えたパスタを詰め込んで焼くとういうのが定番なのですが、こちらは貴族料理なので、どうも違うようなのです。そこで写真の様な資料との格闘と相成ったのでした。
昨夜のミーティングで、シェフは料理の、久保木総支配人は演出のイメージをふくらませて話をしてくれたため、なんだかわくわくとしてきました。もちろんヴィスコンティの映画もみんなで回し見しています。
食べることは楽しいことですが、その後ろにある世界に踏み込んでみたら、食事の世界がもっと広がりますね。
開催日は2月22日(日)・・でも、もう満席です。

2009年02月25日

ギターとお食事の会~シチリアと山猫の世界~

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「1860年5月 シチリア。
シチリアの名門貴族 ドン・ファブリーツィオ・コルベーラ・サリーナ公爵は、貴族としての教養と、貴族にあるまじき先見の明を持った人物でした。つまり貴族の没落と中産階級の台頭が現実のものとして、すぐそこまで近づいていることを見通していたのでした。」このせりふから始まった「山猫」の世界。
22日の日曜日に小原聖子さんと藤澤和志さんのギターを背景に、久しぶりに人前で朗読をしました。
リストランテ カシーナ カナミッラで行うのだから、もちろんテーマは料理。数日前から伊勢海老や仔牛、フォアグラなど貴族料理ならばこそ使う食材が運ばれてきました。
サービスのメンバーは皆タキシードでのサービス。久保木支配人以外は借りてきたものなので、ちょっとばかりサイズが大きかったかな。望月ソムリエは小説中の人物と同じ名前のワイン「タンクレーディ」をデカンタして、貴族文化の雰囲気を演出。
このコンサートを6月には長野でやってきます。小原聖子さん曰く「何もお料理が出ないで、今回と同じ台本でやったら聴いている人が怒っちゃうわよね。」ということで、別の場面を読むことになりました。

山猫の料理 ティンバッロ

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「山猫」に出てくる代表的料理「マカロニのティンバッロ」です。
普通ティンバッロというと、揚げナスで包んだ形をしているのですが、貴族料理のティンバッロは生地で包んで焼きます。いくつかのレシピを探してみたのですが、どうも納得できなくって、そこで思い出したのが100年前のアルトゥーズィの料理書。ありましたよ。同じ様な物が。
そんなこんなで、出来上がったのがこのティンバッロです。

「山猫」ではこう描かれています。
「こんがりきつね色を帯びた金色の皮や、そこから立ち上る砂糖とシナモンの芳しい香りは、これから起こる喜びのホンの前奏曲にすぎず、ナイフで硬い皮に切り込みが入れられた途端、芳香をいっぱいに含んだ湯気がどっと噴き出した。
その中には鶏のレバー、茹で卵、そして薄切りにしたハム、鶏肉、トリュフなどが、舌をやけどしそうに熱々の、こってりとしたマカロニと絡み合っているのが見えた。マカロニは肉汁のためにカモシカの毛皮のようなこっくりとした色合いを帯びていた。」

みだらなドルチェ「聖女のケーキ」

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なんともシチリア的なドルチェです。もとは修道女たちがいたずら心で作ったもの。
「これは絶対メニューに入れてね」と言った時の、生真面目な佐藤シェフの困った様子、お見せしたかったです。曰く。「このドルチェをタマ(ドルチェ担当の女性)に作れとは言えないですよ」と。
「山猫」の中では、こう記されています。
「Pasta delle vergini 聖女たちのケーキ」は、乳房をかたどったみだらな形をしている。
公爵は、最後の「聖女のケーキ」を二つ取って皿に乗せたが、それはどこか切り落とされた自分の乳房を見せつけている聖女アガータといった趣があって、教会はなぜこのような菓子を禁止しないのだろうと思った。

2009年02月27日

リグーリアの石ころ

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3月8日と9日にカシーナ・カナミッラの個室でリグーリアをテーマにしたセミナーリオと食事の会を企画しています。
昨年リグーリアの海岸を歩いていた時に細長い石が沢山あるのに気が付き「お食事会の時にフォークレストに使ったら」と思ったのがきっかけです。ご覧の写真のようになかなか良いものがみつかりました。
リグーリアとは縁があり、実は少しの間でしたがレリチという海沿いの小さな町の屋根裏部屋に住んでいたことがあります。晴れた日の夜には天窓から屋根の上に登って、目の前に広がる海を楽しんだことを思いだします。
さて、そのリグーリアには面白い料理が沢山ありますが、すぐに思い浮かぶのが「トルタ パスクアリーナ」
リストランテ カシーナ カナミッラを開店して間もなく、テレビ番組「食彩の王国」から取材の依頼がありました。テーマが春菊。原産地が地中海地方なので、イタリア料理で何かできないかというお申し出でした。調べてみると、野草として古代ローマ時代から使われていたようです。でも現在では特にそれを利用した郷土料理は見当たりません。となるとイメージに近いのは・・・リグーリア地方の「トルタ・パスクァリーナ」
イタリアでは復活祭の翌日にピクニックに行く習慣があり、その時の定番お弁当です。
パイ生地のご先祖様の様な、粉と水で作った生地を薄く延ばし、幾層にも重ねた物の中に、茹でたその季節の葉野菜とカリアータと呼ばれるチーズの元(今はリコッタが使われています)と形がそのまま残るように入れた卵で焼きあげたトルタです。普通はボッラジネやビエトラという野菜、またはほうれん草を使うのですが、シェフにはそこで春菊を使ってもらいました。
まさに春の喜びを感じる料理。
多分今回のメニューにも入ると思いますので、リグーリアづくしの時間をご一緒しませんか。
お邪魔でなければ、リグーリアの石をお土産にどうぞ。
(上の方に写っているのは、コルツェッティと呼ばれるパスタの型です)

日時:3月8日(日)6時~ 3月9日(月)7時~
テーマ:「リグーリア海岸の春風と石ころ」
参加費:10.000円(ワイン・料理・税・サービス料込)
ご予約:03-3715-4040 リストランテ カシーナ カナミッラ

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